最近人気が増し増しのプログラミング言語Pythonですが、開発環境として何を使うかで迷う人って意外と多いんじゃないかと思います。
どれがオススメとかは個人の好みの問題になってくるので一概に「これがいい!」とは言えませんが、僕はEclipseをオススメします。
Eclipseにはプログラミングする上での支援機能が豊富で、使いこなすことができるようになると爆速でキレイなコードが書けるようになります。
どのような支援機能があるかと言いますと、
- コンテンツ・アシスト(コード補完)
- コード・フォーマッター(自動成型)
- メソッド・変数/定数定義元へのジャンプ
- デバッグ時のブレークポイント、ステップ実行
- 静的コード解析
- ソースコード管理(SVN、Git等)
ここに挙げたのはほんの一例です。
Eclipseの使い方に慣れるまでは苦労する部分もあるかと思いますが、慣れてくると非常にストレスなくプログラミングができるようになります。
また、EclipseはPythonだけでなく、C/C++、Java、PHPにも対応しており、どの言語を使用しても基本的な操作方法は同じです。
なので、1つの言語でEclipseの使い方に慣れてると他のプログラミング言語を使ってみようと思ったときに、新たに使い方を覚える必要がなく、すんなりプログラミングを行うことが可能となります。
今日はそんな便利機能を兼ね備えたEclipseを使ったPython実行環境の構築から、Pythonスクリプトの実行までの流れを順を追って説明していきます!(^^)
<Python実行環境構築の流れ>
- Anacondaのインストール
- 統合開発環境Eclipseのインストール
- EclipseとAnacondaの実行環境設定
- Pythonスクリプト実行
この説明で使用する環境とインストールするバージョンは以下となります。
- Windows 10 64bit
- Eclipse 4.8 (Photon)
- Anaconda 5.2
< 目次 >
Anacondaのインストール
AnacondaはPythonのディストリビューション・パッケージとなります。
Eclipseをインストールする際にも、Python本体が含まれているのですが、AnacondaはPython本体だけでなく、NumPyやSciPyといった科学技術計算ライブラリもまとめてインストールできるため、ライブラリを個別にインストールする必要がなくなるメリットがあります。
インストール手順
Anacondaのダウンロードページへ行き、Windows版インストーラーをダウンロードする。
現在ではPyhon2系とPyhon3系が選べるようだが、3系にすることを推奨する。
ダウンロードが終わったらインストーラーを実行し、インストーラー画面に従いインストールを完了させる。
<2019年2月10日 追記>
インストールを進めていくと以下の画面が出てくるところがあります。
ここではカレントユーザー(Just Me)のみで使用可能にするか、全ユーザー(All Users)で使用可能にするかの選択になるのですが、特に理由がない場合は「Just Me」を選択しましょう。
All Usersを選択すると後に出てくるアップデート・コマンド「conda update --all」が使用できない等の問題があるようです。
Anaconda最新化
<2019年2月10日 修正>
※カレントユーザー(Just Me)でAnacondaをインストールした場合、管理者権限で実行する必要がなくなりましたので修正しました。
AnacondaのアップデートはCUIで行っていきます。
以下順序に従い、「anaconda prompt」を起動する。
①windowsの検索ボックスに「anaconda prompt」と入力。②検出された「Anaconda Prompt」上で右クリック。
②検出された「Anaconda Prompt」上で左クリック(通常権限で実行)。③「管理者権限で実行」をクリック。
すると以下のような画面が立ち上がります。
Anacondaは以下の画面にコマンドを打ち込み、アップデートを行っていきます。
・本体のアップデート
・パッケージ一式のアップデート
・Pythonのバージョンのアップデート
Eclipse(Pleiades)のインストール
PleiadesのサイトからEclipse(Pleiades)モジュールをダウンロードする。
どのバージョンを使うかは好みになってくるが、ここでは現時点での最新版4.8を使用する。
パッケージはもちろんPythonを選択する。
32bitか64bitかはご自身の使用してるOSに合わせること。
ここではWindows 64bitを選択した。
クリックするとzipファイルダウンロードが開始されます。
Eclipseはインストール形式ではなく、ダウンロードされたファイルの中に実行環境が存在するため、適当な場所にzipファイルを解凍する。
eclipseの実行ファイルは「解凍フォルダ >pleades > eclipse」の下にあります。
Eclipse + Anacondaの実行環境設定
Eclipseを起動し、「メニュー」⇒「ウィンドウ」⇒「設定」を選択する。
設定ウィンドウが開いたら、左のペインから「PyDev」⇒「インタープリター」⇒「Python Interpreter」を選択し、右のペインの「Python インタープリター」で、「新規」ボタンをクリックする。
「インタープリター選択」のダイアログが立ち上がるので以下ように入力する。 終わったら「OK」をクリックする。
- インタープリター名:
⇒Anaconda Python(任意で構わない) - インタープリター実行可能ファイル:
⇒Anacondaをインストールしたディレクトリに「python.exe」があるのでそれを選択する。デフォルトでは「C:\Users\(ユーザー名)\Anaconda3\python.exe」。
以下のようなダイアログが表示されるので、そのまま「OK」をクリックする。
Python インタープリターのペインで、自身で決めたインタープリター名(この場合は「Anaconda Python」)という項目が追加されているのを確認したら、右側のボタン「上へ」をクリックして、追加されたリストを先頭に移動させる。
移動が完了したら、画面右下のボタン「適用して閉じる」をクリックする。
以上でEclipse + Anacondaの実行環境設定は完了です。
Eclipseでpythonスクリプトを実行してみよう!
Eclipse + Anacondaの実行環境設定ができたので、さっそくpythonでプログラムを書いて実行してみましょう。
まずはプロジェクトを作成します。
メニューから「ファイル」⇒「新規」⇒「プロジェクト」を選択する。
新規プロジェクト・ウィザードが立ち上がるので「PyDev」⇒「Pydevプロジェクト」を選択し、「次へ」ボタンをクリックする。
ここではプロジェクト名を入力します。
プロジェクト名は任意で構いません。
ここでは「python_test」と入力します。
また、インタープリターのところで「Anaconda」が選択されていることを確認します。
終わったら「次へ」ボタンをクリックする。
「完了」ボタンをクリックする。
するとプロジェクト・エクスプローラーに新規プロジェクトが追加されます。
プロジェクトが作成されたので、次はpythonスクリプトファイルを作成していきます。
追加されたプロジェクト名を右クリック ⇒「新規」⇒「Pydevモジュール」を選択する。
すると、新規Pythonモジュールの作成・ウィザードが立ち上がるので名前の箇所にスクリプト名を入力します。
スクリプト名は任意で構いません。
ここでは「test_py」とします。
終わったら「完了」をクリックする。
次の画面ではスクリプトファイルのテンプレートの選択になります。
任意で構いませんが、ここでは<Empty>を選択します。
最後に「OK」ボタンをクリックする。
スクリプトファイルが追加されました!
それでは実際にプログラムを書いていきましょう。
以下のprint文をコピペします。
終わったらさっそく実行してみましょう。
実行方法は「test_py.py」上で右クリック ⇒「実行」⇒「2 Python実行」を選択します。
問題なく実行されるとコンソール・ビューにprint文の内容が表示されます。
以上がpythonの環境構築から実行方法までの説明となります。
さいごに
プログラミングは書けば書くほど上達していきますし、サンプルコードもネット上でたくさん転がっています。
特にプログラミング初心者は他人の書いたコードを自分の環境で実行し、なぜこのように動くのか?をコードを読みつつ、動作を理解していったほうが上達は早いんじゃないかと思います。
習うより慣れろってヤツですね!
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